2011年10月31日月曜日

前橋レポートの中身(接種の有無による罹患率の差)

インフルエンザ予防接種に対して否定的な考えをもつ方々がよく引用する文献に「前橋レポート」と呼ばれる調査があります。このレポートは、1979年に群馬県の前橋市医師会が、インフルエンザの副作用と効果に不信感を持ち、接種を取りやめ、5年間に渡る研究結果をまとめたものです。その後90年前半にインフルエンザ予防接種の集団接種が廃止されるきっかけになったと言われています。

予防接種に否定的な考えをもつ方々の主張は、「前橋レポートで予防接種の有効性は否定されている」という短絡的なものですが、一体その中身はどのようなものでしょうか?前橋レポートで予防接種の有効性は本当に否定されているのでしょうか。内容を検討してみました。

なお、記事の構成は次のとおり。
前橋レポートの中身(予防接種は効かないのウソ)(こちらの記事から読むことをオススメします)
前橋レポートの中身(接種の有無による罹患率の差)(このページ)
前橋レポートの問題点(HI抗体価調査の欠点)
前橋レポートの問題点(予防接種の有無で医療費に変化はないのか)
「カンガエルーネット管理者が重要と考えるポイント」を検証

①前橋レポートは「集団」予防接種の効果を測定する調査
前橋レポートは、群馬県におけるインフルエンザワクチン接種地域と非接種地域とを比較して、集団でのインフルエンザ予防接種に効果があるか否かを調べたものです。罹患者の定義づけなど調査手法上いろいろと問題のあるレポートであることが専門家から指摘されていますが、今回はその点は目を瞑って、核心の部分のみを検討してみます。ポイントは、予防接種を実施した学校と実施しなかった学校とで罹患率にどの程度の差が出ていたかです。

調査対象となったのは、予防接種を中止した前橋市安中市と、実施した高崎市桐生市伊勢崎市です。84年度と85年度の2年間の数字を比較しています。


まず、84年度の結果を見てみましょう(上図:前橋レポートより引用)。対象者総数の罹患率を見ます。予防接種を実施しなかった前橋市で罹患率が43%安中市46%です。一方、予防接種を実施した高崎市40%桐生市43%伊勢崎市52%となっています。


続いて85年度(上図:同)です。前橋市27%安中市22%に対して、高崎市21%桐生市25%伊勢崎市29%となっています。

一見、この数字だけを見るとインフルエンザの予防接種には効果がないかの印象を与えますが、それは間違いです。ここに載っている数字はあくまで接種者と未接種者を含めた「全体の罹患率」を比べているだけです。しかも、接種群とされる桐生市伊勢崎市の接種率は50%台です。この結果だけを見て予防接種は効果がないという結論を出すのは早計です。


では、この調査結果からどういったことがわかるのでしょうか。まずは、接種率が80%台の高崎市の数字を見てみましょう。罹患率が21%で調査をした5市の中で一番低いことは明らかです。接種率が高ければ「全体の罹患率」を引き下げる効果があることが数字から見てとれます。

でも、「接種率50%台の2市と非接種の2市とを比較すると差がない」という疑問が湧きます。予防接種には効果がないのでしょうか?違います。この調査結果からわかることは、接種率50%台では全体の罹患率を引き下げる十分な効果が得られないかもしれないということです。

例えると、20個のミカンが入った箱の中に、カビの生えたミカンが1個混ざっていても全体に大きな影響はありませんが、その数が5個、6個と増えれば箱の中のミカン全体が被害を受けます。この調査結果からは、集団予防接種は接種率が高くなければ全体の罹患率を引き下げるための十分な効果が得られないということが推測できるだけです。

そもそも、各地域のインフルエンザ流行は予防接種の有無以外にも、人口密度や年齢構成、産業構造など様々な要因が影響するもので、その地域差を無視して罹患率を比較することに妥当性はないように思います。


②前橋レポートでも予防接種は効果あり
さて、上記はあくまで群馬県内5市の「非接種者を含めた全体の罹患率」を比較したものです。この結果をもって予防接種には効果がないと結論づけるのは間違いであることはわかりました。それでは、予防接種の「効果の有無」を測定するにはどうすればよいでしょうか?

簡単なことです。インフルエンザ予防接種の効果を計るのであれば、単純に同一市内の2回接種者と非接種者のインフルエンザ罹患率を比較すればいいのです。



上記は前橋レポートから接種群とされる3市のデータを抜き出したものです。高崎市のデータを見てみましょう。2回接種群の罹患率は84年度(昭和59)で38.3%、85年度(昭和60)で18.6%です。これに対して、高崎市における非接種群の罹患率は84年度53.9%、85年度30.9%と、12~15ポイントも罹患率が高くなっていることがわかります。適切に予防接種を受けることで罹患率を下げる効果があることがわかります。

他の2市(桐生市、伊勢崎市)の数字を見ても、非接種群は84年度で43%~59%、85年度で22%~36%で、2回接種群よりも例外なく罹患率が高くなっています。インフルエンザの予防接種には罹患率を下げる十分な効果があることが確認できます。予防接種には効果があることは前橋レポートの中でも証明されているのです。

前橋レポートでもワクチンの有効性を示す結果が

ちなみに、「予防接種を受けているのに罹患率が40%前後って高くない?」と疑問に思われる方がいるかもしれませんので、補足しておきます。この調査におけるインフルエンザ罹患者の定義は、流行期間中に、①37度以上の発熱があって連続2日以上欠席した者、または、②発熱は不明であるが連続3日以上欠席した者というかなりアバウトなものです。

要するに、普通の風邪や腹痛、はたまた仮病であったとしても、上記の条件に当てはまればインフルエンザ患者とみなされているのです。ですから、この40%台という数字は、予防接種の効果を測定する上ではあまり意味のない数字といえるでしょう(接種者と非接種者との罹患率の差を比較する上では参考になります)。


③ねじ曲げられた調査結果
こうして導き出された数値だけを見れば、予防接種に効果があることは明らかです。ところが、前橋レポートに携わった方々はこの結果に納得がいかなかったようです。調査結果をもとに行われた「ワクチン有効率に関する検討」を見てみましょう。

レポートでは、検討に際してまず、「非接種地区として前橋市を,接種地区として高崎市,桐生市,伊勢崎市の合計をもって対比することとした」と書かれています。

ここで疑問が湧きます。ひとつは、なぜ非接種地区から安中市を外したのかです。そしてもうひとつ、接種地区に接種率の低い(50%前後)桐生市と伊勢崎市を入れて比較することが妥当なのかということです。なぜ、非接種の前橋、安中両市と接種率80%台の高崎市とを単純に比較しないのでしょうか。

そして、検討では調査結果についてこう結論付けています。

ここで,前橋市と3市合計の流行規模が概ね同じくらい,との前提のもとに,前橋市と3市合計の二回接種群の罹患率を比較すれば,その差は1984年度においては2.2%,1985年度では7.4%となり,これによるワクチン有効率は,前者にあっては僅かに5%,後者にあっては27%に低下する。

要するに、調査結果では予防接種の有効性を示す数値が出たにも関わらず、①接種率の低い桐生市、伊勢崎市を接種群に入れた上で、②罹患率の高かった安中市を非接種群から外すことによって、罹患率の差(2.2ポイント)と有効率(5%)とを調整しているのです。

この検討はいただけません。単純に非接種群の前橋市・安中市と接種率の高い高崎市とを比較すれば罹患率の差は84年度で4.8ポイント(有効率11.1%)、85年度で8.3ポイント(同31%)になります。ずいぶん数字が違ってきますね。

どうやら調査では有効性を示す数値が出たものの、予防接種に否定的な考えをもつ方々に有利な結果となるよう、検討の段階で随分と数字が操作されたようです。かなり恣意的に結果をねじ曲げていると感じるのは私だけでしょうか。


④反対派の手口はさらに悪質
前橋レポートの調査結果から判ったことは、①個別の予防接種には効果がある②集団予防の効果も接種率が80%台なら有効であるということです。一方で、①予防接種で感染を100%防ぐことはできないし、②接種率が50%台では集団予防の効果が薄いということも見てとれます。

しかし、この調査内容は、「前橋レポートで予防接種は効果がないことが証明された」という反対派の主張とは大きく乖離しています。


続いて、上記画像は、いわゆるワクチン反対派のHP(http://www.thinker-japan.sakura.ne.jp/dontvaccinated.html)に掲載されているグラフです。日本でも(世界でも)唯一の前橋市医師会による6年間にわたる調査データとタイトルをつけて掲載されています(※実際は、このグラフに載っている調査データは6年間ではなく2年間のものです)。

ご丁寧に「右の罹患率(児童がインフルエンザにかかった割合)が、5つの市でワクチンの接種率とまったく無関係であることがわかります」との解説付きです。事情を知らない方がこのグラフをパッと見ると「予防接種って効果ないんだな」と思ってしまいますね。

ところで、このグラフでは高崎市のワクチン接種率が91.5%、罹患率が38.8%となっていますね。前橋レポートの結果(接種率80.5%、罹患率18.6%)とはずいぶん数値が異なります。なぜでしょうか?どうやらこのグラフの接種者数には1回接種者(9.8%)の数も含まれているようです。

児童のインフルエンザ予防接種は2回することで予防に必要な免疫を獲得します。逆を言えば1回では十分な免疫を獲得できないということです。ですから、予防接種の効果を判定するためには、非接種群と2回接種群とを比較するのが正しい比較方法です。

しかし、予防接種反対派の人達は、わざわざ接種群の中に1回接種者を加えることで、接種群の罹患率を上げ、予防接種が効果がないと思わせるように意図的に数値を操作していることがわかります。こうしたねじ曲げられた調査結果がメディアを通して広がっていき「予防接種は効果がない」という誤った情報が広まっているのです。


⑤まとめ
科学的な調査結果に対して研究者が恣意的な解釈を加えることはできません(加えた時点で科学的な調査結果ではなくなります)。前橋データから導き出されることは、①集団の接種率が80%程度あればインフルエンザの罹患率が低くなる(集団予防接種の効果がある)ということと、②50%前後では非接種群と罹患率に差が出ない(非接種者が一定の割合を超えると集団予防の効果がなくなる)ということ、そして、③予防接種にはインフルエンザに罹患する確率を低下させる効果があるということです。いずれも調査結果から導き出される客観的な内容です。

この結果からもわかるように、「前橋レポートで予防接種の有効性は否定されている」という主張は明らかに間違いです。

予防接種に否定的な考えをもつ方々は、自分たちにとって都合の良いように、かなり恣意的にデータを改竄しているということがわかっていただけたと思います。しかし、恐ろしいのは、このような誤った情報でも一旦メディアを通して広まってしまうとそれが『常識』になってしまうということです。

ネットで「前橋レポート」について調べてみると、大半が「予防接種は危険」「ワクチンは効果がない」といった低レベルな記述がほとんどで、その内容についてしっかりと検討した情報に触れることはありませんでした。このブログをご覧になっていただけた方が、「前橋レポートで予防接種の有効性は否定されている」という記述は明らかに間違いであることに気づいていただければ幸いです。

なお、「前橋レポート」の全文はカンガエルーネットHP(http://www.kangaeroo.net/D-maebashi.html)で見ることが出来ます。


23 件のコメント:

  1. ここの解説の方がよっぽどねじ曲がった解釈してるようにしか見えない。
    前橋レポートの反論じみた文章を探していたが、この程度
    ここに費用対効果を考えればワクチンに価値があるとは思えない

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    1. ねじ曲がった解釈というのであれば具体的に反論されてはいかがでしょうか?根拠もなく批判するだけの価値のないコメントです。

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  2. 一般市民は数%の低下を期待してワクチンを接種しているわけではありません

    ワクチンさえしていればかかりにくい、軽くてすむという実際のはっきりした効果を期待しているわけで、統計的な数%なんてだれも考えていない。

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    1. この記事は「統計の取り方が間違いだ」ということを指摘しているので、数%うんぬんというあなたの指摘は的ハズレです。

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  3. これだけワクチンを接種する人間が全国的にも増えている中で、
    毎年毎年同様に流行するわけなので、それだけでも
    ワクチンによる効果は「期待できない」というのが
    当然の解かと思うのですがいかがでしょうか?

    ほんの少しだけ罹らなくなるかもしれないという
    効果があるとしても、とてもではないですが、
    数千円払うほどの効果があるとは思えません。

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    1. >ほんの少しだけ罹らなくなるかもしれない

      この記事では前橋レポートの統計の取り方に間違いがあるということを指摘しているわけですから、間違った調査結果をもとに議論すること自体がナンセンスです。

      また、日本ではインフルエンザワクチン接種者より未接種者の数のほうが圧倒的に多いということと、近年接種率は低下しているという科学的事実を無視して、想像(思い込み)だけでコメントするのは間違いです。

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  4. 統計はそれ自体ではウソをつかないが、統計にウソをつかせることはできる。要するにそういうことですな。

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  5. インフルエンザウイルスの遺伝子の変化は早くHIVウイルスも同じくワクチンの効果は望めません。
    製造方法にも問題があり、遺伝子の全部を使用して製造されていません。
    現在、にいでの接種は厚生労働省が認めた結果です。
    近年、高齢者にインフルエンザワクチンを進めますが、ワクチン製造メーカの存続のために行われているみたいです。製造メーカははかにもワクチンを製造しているためです。
    いつに間にか年寄りに推進するようになったみたいです。
    インフルエンザによる脳症は近年、医師が処方した解熱剤が原因だと解り、国は裁判において敗訴しています。 インフルエンザでは脳症にはなりません。
    喉に抗体が増えないのでウイルスは簡単に喉から感染してしまいます。
    重病化はその時の健康状態に左右され因果関係はわかりません。

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    1. この手の話を信じる人は、信仰に近いものがありますね。ご自身の信仰を書き込み前に、まずはこのブログの内容をしっかり読み込むことをお勧めします。

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  6. インフルエンザワクチンがどの程度効くものかを調べるために検索していたら、このサイトにたどり着きました。
    実に客観的に解析されておられ、敬服申し上げます。参考になりました。
    こうしたアンケート調査は、おっしゃるとおり不確実性を伴いますし、調査主体の「初めに結論ありき」でもって恣意的に加工されますから、おかしな結論が導き出されもします。
    加えて、初年度はB型、次年度はA型の流行でしょうから、別々に評価すべき性質のものと思われます。アンケート調査するなら、それこそ6年程度毎年調査し、結論を出すべきでしょうね。
    ところで、貴兄がこの記事であげられた表と前橋市医師会の表の齟齬があります。
    昭和60年度 前橋市 1回接種群 割合(%) 99.9
    1985年度  前橋市 1回接種群 割合(%)  0.0

    昭和60年度 伊勢崎市 1回接種群 罹患者数 967 割合(%)52.7
    1985年度  伊勢崎市 1回接種群 罹患者数 763 割合(%)34.7

    一つ目は、どうでもいいことですが、2つ目は?です。ケチを付けるようで恐縮ですが、チェックなさってみてください。

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    1. ご指摘の表は前橋レポートから引用しています。
      昭和59年度と60年度が同じ値なので、誤植でしょう。いい加減なレポートですね(笑)。

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  7. 多くの予防接種肯定型の人の意見では感染率を60%程度軽減できるとあるが
    このデータでは多く見積もっても10:4にはならないと思う。

    まぁ任意性なのにわざわざ薬を打つほどインフル対策をする人と特に対策をしてない人で発症率が10:4というのも個人的にはその主張もなーwと10:1ならともかく・・・

    予防注射肯定型の主張でも注射で抗体が作られるのは血中なのでほぼ効果がないしかし、発病後のリスクに効果ありと主張している文も散見されるので、感染と発病そして重症化のリスクを混ぜて議論しない方がいいと思う。

    よって結論としては、この記事で読み取れるのが感染率が隣接地域で

    接種率0%:接種率100%
    感染率10:感染率4

    に、なっているかいないか。いなければ注射で感染を予防できると主張していることに関しては矛盾している。感染だけで見てみると上記の条件は残念ながら満たしているとは言えないのでは?

    ちなみに、自分は感染にはほぼ効果なし。しかしながら治療薬(抗体形成)には一定の効果ありの立場です。
    それを加味すると抗体ができてるたのでインフルにかかったが1日で治った(軽度)とか風邪薬飲んで朝になったら症状が改善されてたー(実はインフル)とかもあんじゃねーかなと(これなら病院で検査しないでしょ)それらを入れれば接種率100%の数値が変動すんじゃねーかな?

    予防注射信仰の6割の予防って、それ自体もどうかなーと思ってしまう9割以上(ほぼ100%)を求めてしまうのは俺だけかな?マスクにうがい手洗いにバランス食事適度な運動それで予防できる割合じゃね・・・わざわざ予防注射打つぐらいの健康志向人って同年代で比べたらこれやってないですか?

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    1. 前橋レポートはデータの取り方か不適切ということを指摘しているわけで、そのデータをもとに話をされても議論は噛み合わないですね。

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  8. ③ねじ曲げられた調査結果
    こうして導き出された数値だけを見れば、予防接種に効果があることは明らかです。ところが・・・

    とありますが、効果を修正しても高々10%程度の上昇は意味がない
    明らかと言い切るのであれば最低でも2~3倍の成果を残さないと明らかと言えないのでは?
    よく言われるのがインフルを6割予防できるですが
    6割しか?6割もは置いておいて、この調査で明らかに効果があると認められるには最低でも2倍くらいの開きはほしいしこのくらいの差であればそちらの主張の改ざんだとしても効果は明らかではないでしょう。6割予防の根拠データを覆すには十分なのでは?

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    1. 元の調査がずさん(ただの風邪ひきが含まれる)なので、10%という数値に意味はありません。この調査でわかるのは接種者と非接種者とでり患に有意に差があるということです。

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  9. 現在わが子が小学校に通っていますが、インフルエンザで頻繁に学級閉鎖になります。私が子供の頃通っていた小学校(昭和60年頃)では、ほぼ全員接種してましたから学級閉鎖に縁がなかったように思います。定期接種にならないかな~。

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  10. 貴方(本ブログの作成者様)は「免疫学」を勉強されていますか?
    貴方はワクチンの予防接種を行う目的は何かきちんと免疫学的に答えられますか?
    「感染症を予防するため」と答える人は残念ながら誰であれワクチンの本質を理解していないと言わざるを得ません。
    現代医療や統計学で全てが説明できると思っているとしたらそれは大間違いです。
    統計などは見方により意味合いが全く異なってきますし、このブログに書かれている内容は残念ながらお粗末な内容と言わざるを得ません。自分の間違いが何処にあるか知りたければ、前橋レポートを書いた人物の著書等を拝読なされれば良いでしょう。
    ただそれ以上に疑問なのは、感染症の専門家の先生方はワクチンの研究開発者とは意見交換をされないんでしょうか?
    インフルエンザワクチンが感染予防効果がない、あるいは害を及ぼす可能性すらあることなど研究者の間では常識ですし、実際日本のO大学のウイルス学教授(アジュバント開発者)はインフルエンザワクチンを打たないと明言しておられます。
    それでも「インフルエンザワクチンの予防接種は全員が打つべきだ」とふれまわるのであれば、「製薬メーカーからキックバックでもあるのか?」と疑われても仕方がないと思いますよ。

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  11. 非論理的な内容なのでコメントは控えます。

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  12. 予防接種否定派の聖典が、Flu予防接種の有効性をわかりやすく示しているというのは皮肉ですね。

    ところで、研究年である1984年はLAオリンピックの年で、マイコプラズマ肺炎の当たり年だったようです。
    該当年の感染研のデータが見あたらなかったので2次資料ですが、
    http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0711-01.pdf

    当時はマイコプラズマIgM迅速やLAMPもなく、Flu迅速検査もないので、
    肺炎に至らないマイコプラズマ感染症(咽頭炎、気管支炎など)の患者も相当数インフルエンザに入れられたのではないでしょうか?

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  13. 前橋レポートは①データそのものに信憑性がない(インフルエンザ罹患者数のカウントについて)②データの取り扱いが不適切であった
    以上の2点、理解しました。参考にいたします。

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